鼠径ヘルニア手術の全身麻酔は危険?高齢者でも大丈夫?【専門書執筆医】が解説
神奈川県川崎市にある鼠径ヘルニア専門クリニック「神奈川そけいヘルニア日帰り手術クリニック 川崎武蔵小杉」です。
鼠径ヘルニア(脱腸)の手術を検討されている方から、
- 「全身麻酔が怖い」
- 「高齢でも大丈夫?」
- 「麻酔から目が覚めなかったらどうしよう」
- 「日帰り手術で本当に安全なの?」
といったご質問をいただくことがあります。
手術そのものよりも、実は麻酔に対する不安を強く感じている方は少なくありません。
今回は、鼠径ヘルニア手術で行われる全身麻酔について、腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術の専門書執筆医がわかりやすく解説します。
鼠径ヘルニア手術ではなぜ全身麻酔が必要なの?
当院で行っている腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP法)は、お腹の中からヘルニアを修復する手術です。
手術中はお腹の中に炭酸ガスを入れて作業スペースを確保するため、全身麻酔が必要になります。
全身麻酔を行うことで、
- 手術中の痛みを感じない
- 体が動かない
- 安定した呼吸管理ができる
- 安全に腹腔鏡手術が行える
というメリットがあります。
現在では腹腔鏡手術の標準的な麻酔方法として広く行われています。
全身麻酔で目が覚めなくなることはある?
多くの患者さんが心配されるのが「麻酔から目が覚めなかったらどうしよう」という不安です。
結論からいうと、現在の全身麻酔は非常に安全性が高くなっています。
もちろん100%リスクがない医療行為ではありません。
しかし、
- 麻酔薬の進歩
- 生体モニターの進歩
- 麻酔管理技術の向上
によって、重篤な麻酔合併症は非常にまれになっています。
多くの患者さんが想像される「麻酔から目が覚めない」という事態は極めてまれです。
実際には、あるとしても
- 術後の吐き気
- のどの違和感
- 一時的な眠気
- めまい
などの軽度な症状の方がいます。
高齢でも全身麻酔は受けられる?
私はこれまで3000件以上の鼠径ヘルニア手術に携わってきましたが、実際には年齢そのものよりも全身状態の評価が重要です。高齢だからという理由だけで手術を諦める必要がないケースも少なくありません。
実際に鼠径ヘルニアは高齢者に多い病気であり、70代、80代の患者さんも手術を受けています。
当院でも80代の患者さんが日帰り手術を受けられることは珍しくありません。
患者さんから「75歳ですが全身麻酔は大丈夫でしょうか?」という質問をいただくことがあります。
しかし実際には、年齢そのものよりも
- 心臓の病気
- 肺の病気
- 糖尿病
- 腎機能
などの状態の方が重要です。
当院でも80歳を超える患者さんが手術を受けられることがありますが、逆に若い方でも持病によっては慎重な評価が必要になることがあります。
重要なのは年齢ではなく全身状態です。
全身麻酔で後遺症は残る?
患者さんから「全身麻酔で後遺症が残ることはありますか?」というご質問をいただくことがあります。
結論からいうと、鼠径ヘルニア手術で行う通常の全身麻酔で、後遺症が残ることは極めてまれです。
現在の全身麻酔は薬剤やモニタリング機器の進歩により安全性が大きく向上しており、多くの方は手術後に問題なく回復されています。
一方で、どのような医療行為にもリスクはゼロではありません。特に心臓病や脳血管疾患、重い肺疾患などの持病がある場合には、麻酔や手術によって合併症が起こる可能性があります。
そのため重要なのは、「全身麻酔だから危険」と考えることではなく、事前に全身状態を評価し、安全に手術が行えるかを判断することです。
当院では術前検査や問診を通じてリスクを十分に評価したうえで、安全性に配慮した麻酔管理を行っています。
全身麻酔で認知症になる?
高齢の患者さんから「全身麻酔をすると認知症になるのでは?」という質問をいただくことがあります。
現在の医学では、通常の全身麻酔が認知症の原因になるという明確な証拠はありません。
ただし高齢者では、手術後に一時的なせん妄(混乱状態)がみられることがあります。
多くは時間とともに改善します。
そのため、全身麻酔そのものを過度に心配するよりも、持病の管理や術後の回復をサポートすることが重要です。
当院で行っている麻酔の安全対策
全身麻酔の安全性は、麻酔そのものだけでなく、術前から術後までの管理が重要です。
当院では、
術前検査によるリスク評価
- 血液検査
- 心電図検査
- 既往歴や内服薬の確認
を行い、麻酔リスクを評価しています。
手術中の継続的なモニタリング
手術中は、
- 血圧
- 心拍数
- 酸素飽和度
- 呼吸状態
- 呼気中炭酸ガス濃度
などを継続的に監視しています。
小さな変化も見逃さない体制で麻酔管理を行っています。
術後の回復確認
手術終了後すぐに帰宅するわけではありません。
十分に覚醒し、
- 歩行が可能
- 吐き気がない
- 出血などの問題がない
ことを確認してから帰宅していただいています。
日帰り手術でも安全なの?
「日帰りだから危険なのでは?」と思われる方もいらっしゃいます。
しかし実際には、日帰り手術だから危険なのではなく、適切な患者さんを選び、適切な手術と麻酔管理を行うことが重要です。
海外では鼠径ヘルニアの日帰り手術は広く普及しており、日本でも多くの施設で行われています。
むしろ、
- 早期離床
- 早期帰宅
- 日常生活への早期復帰
といったメリットがあります。
まとめ
全身麻酔に不安を感じるのは自然なことです。
しかし現在の麻酔は大きく進歩しており、適切な評価と管理を行うことで安全性は非常に高くなっています。
大切なのは、「全身麻酔だから危険」ではなく、「適切な術前評価と安全管理が行われているか」という点です。
当院では、腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術の専門書を執筆し、内視鏡外科技術認定医(ヘルニア)を取得した院長が診療を担当しています。
当院には
- 「高齢だから不安」
- 「持病があるから不安」
- 「全身麻酔が怖い」
という患者さんも多く来院されています。
診察の段階で手術が可能かどうかを評価し、無理に手術を勧めることはありません。
まずは相談だけでも構いませんので、お気軽にご相談ください。
鼠径ヘルニアは当院までご相談ください

神奈川そけいヘルニア日帰り手術クリニック 川崎武蔵小杉は、鼠径ヘルニアの治療に特化した日帰り手術専門クリニックです。腹腔鏡による低侵襲手術を標準治療とし、身体への負担を抑えながら、手術当日にご帰宅いただける体制を整えています。
執刀は、鼠径ヘルニア治療において豊富な臨床経験と学術実績を有する星野明弘院長が担当し、診断から手術、術後フォローまでを一貫して行っています。
受診予約は、お電話またはWeb予約にて承っております。
鼠径ヘルニアや鼠径部の症状でお悩みの方は、当院へお気軽にご相談ください。



